【報告書】作成者：ましろ

本日の指令は・・・。

開かれた窓の向こうを確かめて、思わず固まる。

　【FiNAL DANCE　04（-1）】

画像の人物について、いくつかのことをあなたを含むプレイヤーたちが調べている。
これまでの情報を使って、この人物のメールアドレスを入手して欲しい。調査方法は、あなたに一任する

見覚えのある水兵を睨みつけて。

メールアドレスを確実に内包しているであろう場所を探さなければならない、と考えた。

「Twitterアカウントを探す」

おそらくここしかない、だろう。

「このアカウントに関する以下の情報が見つかりました」

ほんのひとかけら、ではあるが大切な情報を入手した。

さて、本題はこれから。

まったく気が咎めないと言えば、もちろん嘘になる。

しかし、これも取材。

・・・じゃなかった（笑）、指令のためと己に言い聞かせる。

　内部への侵入はそれほど難しくはなかった。

報告を済ませ、次のメッセージを確認する。

　【FiNAL DANCE　04（-2）】　Really? Are you serious?

わたしたちは現実とゲームの境界線に立ったあなたを歓迎する。
さっそくだが入手したメールアドレスを探って、わたしたちのサブジェクトに関係しそうな情報（特にあとで役立ちそうな数字類）を報告して欲しい。
もちろん今回も、調査方法は一任する

まあ。あんなにかわいらしかったすいへいさんが、だいへんしんですね（棒読み。

その姿はまるであのJOKERの再来では、と思わせるほどの凶悪っぷりである。

指示に従って別の場所へと潜入を試みながら、次第に薄れゆく罪悪感に問いかける。

現実とゲームの境界線に立った後はいったいどちらに堕ちてゆくのだろうか、と。

　気付けば目前には「知らない誰か」の記録がいくつか。

慎重に確かめながら報告を済ませると、最後の指令が待っていた。

　　【We need Pollinators】

あなたが手に入れた情報を、あなた自身で他のプレイヤーに渡して欲しい。
今いる場所から西に150メートルほど移動すると、その間に他のプレイヤーがあなたの持つ情報を受け取ることになっている。
深夜や早朝は目立つので、できれば人の多い昼間に行うこと。
また、その際には電波の入りやすい場所をたどること

データを受け取り、移動を始める。

「知らない誰か」の秘密を抱えたまま。

→　　【FiNAL DANCE　05】へ進む

-------------------------------------------------------------------------------------------