【報告書】作成者:ましろ

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2014-10-11 (Sat) 15:36

深まる謎に、尽きない疑惑。

渦巻く邪念。

一度気になり始めると、止まらないのが悪いクセ。
過去に置き忘れてしまったピースが幾つもあるとは思いつつ、
あれこれと浮かぶ妄想が止まらない。

この物語はみさきの脚本で、登場人物は久瀬およびその周囲の家族や友人たち。
佐々木、ひかり、越智、白石、山本などは聖夜協会員として登場しているために、本名が明かせないのではないか。
現実世界のみさきは物語世界の制作者として、現実と鏡合わせの物語世界を作り出した、とか。

■はじまり

登場人物たちはジョーククラブ時代の聖夜協会員としてクリスマスパーティに毎年参加していた。そこでは会員が謎を作ったり謎を解くイベントが行われていた。みさきが聖夜のつどいでメリーの声を聞き覚えのある懐かしい声だと言っていたのは、過去のクリスマスパーティで会っていたため。

13年前に少年ロケットのキーホルダーを久瀬がみさきへ贈った事が全てのはじまり。この事実を元にみさきが脚本を書いているのではないか。クリスマスパーティの招待状を出し続け、久瀬に会えなかったバッドエンドをクリアするコトでカードを切り裂く。そうして幾度かのバッドエンドを無事に乗り越えて来たけれど、とうとう最悪の事態に遭遇し、助けを求めたのではないか。

12年前の(水曜日の)クリスマスにみさきは久瀬へキーホルダーのお礼としてヒーローバッヂを用意した(切られていないクリスマスカードより)。協会内に伝わる話では、英雄は悪魔の呪いにかかったことになっており、それが悪魔のプレゼント。悪魔が(センセイを奪い、)英雄をたぶらかして血を流させた、という話は久瀬がみさきを守るために大怪我をして入院した件。

11年前にドイルが誰も知らないプレゼント、ドイルの書き置きを受け取る。久瀬の事故に関わっていたアカテが、久瀬のためだと言って友人たちに愛媛でタイムカプセル(現実世界で掘り出されたkobaと書かれたペコ缶)を埋めさせ、その際に傷付いたヒーローバッヂを入れた。この年以降、パーティは開かれていない。

センセイは古株の聖夜協会員たち数人と共に、10年以上前に姿を消している。センセイが最後に残したふたつのプレゼントは「ドイルの書き置き」と「名前のないプレゼント(メリー曰く悪魔のプレゼント)。センセイが消えた後の聖夜協会は、本名を隠したり協会員をスイマと呼ぶ、怪しげな集団へと変わってしまった。ニールは小箱を開けられる人物は使えるスイマだと言っており、謎解きイベントが小箱を開く名誉として継承されている。センセイ(おそらく現実世界では佐倉祖父)が失踪したのはこの頃で、聖夜協会はセンセイの失踪と共に怪しげな集団へと変わってしまう。

■プレゼントに関するアレコレ

プレゼントを贈るのはサンタクロース。夜更かしをしない良い子が贈り物を受け取る。眠らずに起きている夜更かしだけがプレゼントを受け取る良い子を知る。「眠った子供はサンタの顔がみえないよ」パーティに参加しなかった人物(ニール、八千代)にプレゼントが届けられた。

ヨフカシはスイマの中にいる裏切り者。スイマは眠る子の別称。睡魔に抗って夜遅くまで起きている行為が夜更かし。夜更かしをして「ひとりだけサンタクロースの正体を知った、悪い子がヨフカシ」。プレゼントを独占するためにサンタ(センセイ)を隠していると思われている。ヨフカシに対する原始的な嫌悪感とは、本能的な欲求である睡眠を妨げられるとヒトは殺意(狂気)を覚えるものだから。

センセイによってギフト(特別な能力)は生み出される。能力を象徴する物体はイコンと呼ばれ、センセイによって選ばれたその年の良い子の望みを実現させる。そして良い子が望む特別な能力が良い子の選んだ誰かに授けられる。その際に記憶が改変されるが、元の記憶を思い出すとプレゼントは失われ、夢から覚めてしまう。

■久瀬とみさきの共通項は、少年ロケットに関する品物。

みさきは13年前のクリスマスでピアノ発表に失敗した。久瀬はその年の良い子として選ばれ、みさきの身上に悲しい事が起こらなくなってほしいと願いながら少年ロケットのキーホルダーを渡した。プレゼント(キーホルダー)を久瀬から受け取った事によりみさきの元の記憶(ピアノ発表に失敗した)は上書きされ、ピアノ発表は成功した事になった。久瀬視点ではみさきを外へ連れ出すまでしか描かれていない。

その翌年(12年前)、みさきはキーホルダーのお礼として久瀬にヒーローバッヂ(少年ロケットのバッヂ)を渡している。事故に遭った久瀬の記憶はみさきからのプレゼント(ヒーローバッヂ)によって失われたため、パーティに出席したのは13年前が最後だと思っている。ヒーローバッヂに関する記憶を辿ろうとすると久瀬の顔や頭が痛むのは、ニールが本来の記憶を見た際にダメージを受けたのと同じ理由。

久瀬は「昔から記憶力が悪く、友達と懐かしい話をしていても思い出せないエピソードがよくある」と言っている。少年ロケットには記憶を上書きする(失わせる)能力があるのではないか。それはプレゼント全てに共通する特徴。もしくは、何年にもわたって久瀬の記憶は改変された。刻まれたクリスマスカードはバッドエンドをクリアして来た事を示すのではないか。

■最終目的

3つの勢力。聖夜協会、巻き込まれた人物、より真相に近くなにもかもを俯瞰し聖夜協会と久瀬太一の対立をセッティングしている集団。真相に近い集団と我々とは目的(絶望に沈む少女を救う)が同じ。聖夜協会ではセンセイを奪った悪魔、センセイを独占していると言われるヨフカシが憎むべき存在として挙げられている。失踪したセンセイを取り戻し、以前のようにプレゼントを受け取るのが目的か。久瀬や制作者サイドの絶望に沈む少女を救う目的とは異なるように思える。

しかし、結果的にはセンセイを取り戻す事が最終目的になりそうな気が。新たなプレゼントを受け取る事により、何らかの理由で絶望に沈んでいる少女の記憶が上書きされ、望ましい結末を迎える。書籍化される際には、幾つかのバッドエンドが公開され、ソルによってハッピーエンドへ導かれた物語として完成するのではないか。

とりあえずはここまで、かな。
さ、早く8/24まで辿り着かなくちゃ。

ヨフカシは、良い子は、センセイは一体ダレなのか。センセイはどうして悪魔に奪われてしまったのか。プレイベントで発見されたクリスマスカードが切り刻まれていた理由。「このあとあなたたちが会う私はこの電話のことを覚えていないと思います。」などなど。

深まる謎に、尽きない疑惑。
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最終更新日 : 2014-10-15

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