【報告書】作成者:ましろ

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2012-06-21 (Thu) 09:26

カノジョ。:彼女のいる風景。

気付けば、彼女の事ばかり考えている。

どうしてそんなに気になるのかって?

それは自分でもよく、わからない。
なんだか気になる存在だった、としか言いようがないから。

でも、ちょっと気紛れでつれない彼女から
目が離せなくなってしまった事だけは、確か。

可笑しいかな?

笑っても、いいよ。


あの日から姿を見せるようになった、ひとりの少女。

彼女が現れると辺りの空気が、変わる。

時にはふぅっと宙を凝視したまま、彫像のように動かなくなる。
遥か彼方を見つめるような眼差しは、
まるで時が止まってしまったかのような錯覚を引き起こす。

(すごく、キレイだ。)

目を逸らせなくなるほどの強い引力に、抗えない。

なにげなく。
作業の手を休めて。
通りすがりに。
いつだって。

彼女の気配を、感じていたい。

そうして日を追うごとにギャラリーが少しずつ増えていったけれど、
彼女の視界には誰ひとりとして、入れなかった。
言葉もなく佇むその姿を遠くから見守る事しか出来ないまま。

そんな危ういバランスも、脆く崩れ去る日が訪れた。

いつの間にか彼女の視線の先にいた、アイツ。

本音を言えば。

ちょっとだけ、妬けた。

2012年5月25日(金)

無意識に、探してる。

視界の端にはいつも、彼女の姿。
その遥か遠くに、ライバルの気配を確かめながら。


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最終更新日 : 2015-11-01