【国会会議録】
第098回国会 法務委員会 第10号
昭和58(1983)年5月25日(水)
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KGBの物の考え方が、御承知のようにリアルエージェントからトラステッドコンタクト、フレンドリーコンタクトあるいは脈のあるデベロッピングコンタクトというような、接触の段階にいろいろあるわけですが、接触者の思惑いかんを問わず、利用する価値があればエージェントだという考え方、これはレフチェンコの供述にもあらわれております。
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先ほど申し上げましたように、KGBがどう考えているかということからすると、その差というのはうなずけるわけでして、文字どおりのスパイ、リアルエージェントというのが一番最高ランクに位するKGBの考え方のエージェントでございます。その次に来るのがトラステッドコンタクトと言って、信頼すべき接触者、これはレフチェソコの認識によりますと、十一人の手がけたエージェントの中にトラステッドコンタクトとしてKGB本部に登録した者は数人いるわけです。彼の認識でも、彼が接したエージェントをトラステッドコンタクトと言っておるだけの認識が片方のエージェントにあるはずだという推定を彼がしておる、そういう者はございます。その次に来るのがフレンドリーコンタクトと言って友好的接触者、一番下が開拓中の、いわば脈があるという程度のデベロッピングコンタクトというもので、これは本人の思惑いかんではない、KGBが利用価値があると考えれば、それで脈があると考えればデベロッピングコンタクトになるということでございます。
そうしますと、どの程度の接触をKGBがエージェントと理解するかということになりますけれども、それは私先ほどお答えしましたとおり、接触を重ねていけば、KGB機関員は、午前中もお答えいたしましたように十項目に上る対日政治工作、アクティブメジャーズの目的を持ってアプローチしているわけですから、必ずわかってくると思います。それがおわかりにならずに数十回も接触を続けておるということはあり得ない。そういう接触を続けておる方は、グレードは客観的に見て上がってきていると思うのですね。デベロッピングからフレンドリーぐらい、あるいはトラステッドという段階に上がってきている。
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国会会議録検索システムより一部転載。
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最終更新日 : -0001-11-30