石坂:みなさん、今日は遠い所からようこそお越し下さいました。
私はこのみなかみ町の観光協会に勤めております、石坂美里と申します。よろしくお願いします。
阿部:石坂さんは僕の中学時代の先輩でして、今回の問題を一番気にかけている人です。
石坂:では、今回の問題について説明させて頂きます。
その前に、町長の岸よりメッセージを預かっております。そちらを御覧下さい。
岸町長:皆様、おはようございます。みなかみ町の町長の岸 良昌でございます。はるばる説明会にお越し下さり、
心から感謝申し上げます。直接お会いする事が出来ず申し訳なく思っております。
これより阿部・石坂がみなかみ町の説明を行います。
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私はこのみなかみ町の観光協会に勤めております、石坂美里と申します。よろしくお願いします。
阿部:石坂さんは僕の中学時代の先輩でして、今回の問題を一番気にかけている人です。
石坂:では、今回の問題について説明させて頂きます。
その前に、町長の岸よりメッセージを預かっております。そちらを御覧下さい。
岸町長:皆様、おはようございます。みなかみ町の町長の岸 良昌でございます。はるばる説明会にお越し下さり、
心から感謝申し上げます。直接お会いする事が出来ず申し訳なく思っております。
これより阿部・石坂がみなかみ町の説明を行います。
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石坂:皆さん既に御存知かと思いますが、この街では今、ある企業によって土地の買収が盛んに行われております。
勿論、買収自体は違法な物ではありません。ですが、そのやり方が酷く乱暴な物になっております。
阿部:先輩は、いや、石坂さんやこの街の人たちは
何とかしてその証拠や、土地を買収した後の計画を掴もうとしたんですが、残念ながら出来なかったそうです。
石坂:そこで、私達はこの漠然とした不安を街の外の人にも知ってもらうのと共に、
東京にあるというその企業の調査を皆さんにお手伝いして頂こうと考えました。
阿部:僕が皆さんにDVDをお配りしたと思うのですが、それもそういう理由からです。
さすがに先輩から大量のDVDを頂いた時にはどうしようかと思っていたのですが。
石坂:(阿部光利氏をじっと見つめながら悪気もない様子で)どうして?
阿部:(石坂の悪びれない様子に圧倒されつつ)あ、いや、全然。ありがとうございます、あはは。ええと。
東京にある企業、と先輩が言ってたじゃないですか。僕も実際わからないので、会社の名前とかわかりますか?
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株式会社ナインクルーズ
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石坂:こちらは創業10年になる観光事業会社です。資料の方がこちらに・・・。(資料を探すが見つからない)
(阿部に向かって)みっちゃん、下に行って資料を。
阿部:わかりました。すみません、今、資料を取って来ます。
石坂:すみません。少しお待ち下さい。
(一度は部屋の外に出たはずの阿部が室内に戻り、後ろ手にドアを閉める)
石坂:(阿部に向かって)資料は?
阿部:・・・いや、その。
石坂:(阿部に向かって)どうしたの?みっちゃん。
阿部:いや、あの、なんか(うまく言葉にならない様子)。・・・うわっ!
(背後のドアが急に開いて、阿部が転倒。BGM「ツァラトゥストラはかく語りき」と共に、男性2人と女性が登場。)
三上:私がナインクルーズの社長、三上と申します。本日はお越し頂きありがとうございます。
おい、新庄くん。みなさんに名刺を配りなさい。
新庄:はい、かしこまりました。
阿部:なんであなたたちがここに?
三上:あれだ。君は馬鹿なのか?あれだけネットで騒げば我々だって気付くさ。それぐらいわかるよ。
石坂:みっちゃん、これ、秘密会議じゃなかったの?
阿部:いや、その・・・。
三上:あれ?そちらは、観光協会の石坂美里さん。確か年齢は、25・・・。
石坂:まだ24ですっ!
三上:失礼しました。私、ナインクルーズの三上と申します。
そして、あちらにいるのが我が社の新庄、それから諏訪です。
諏訪女史:よろしくお願いします。
三上:じゃ、諏訪くん、さっそく説明しようか。あ、観光協会の皆さんもお聞きになってはいかがですか?
諏訪女史:みなさん、こんにちは。私共ナインクルーズは、みなかみ町の皆様の御支援を頂きながら、
こちらのみなかみ駅近郊にレジャー施設を建設しようと考えております。
このレジャー施設における集客効果は、対前年度161%を見込んでおります。
新庄:つまり、私たちは不法に土地を買収しようとは考えてないんですね。
石坂:でも!田中のおじいちゃんは無理やり契約させられそうになったって言ってました!
三上:よろしいですか。我々が計画しているレジャー施設があれば、みなかみ町には再び多くの利用客がいらっしゃる。それは悪い事でしょうか。
石坂:でもっ!
三上:石坂さん、あなた確か御実家は鹿野沢で、民宿を経営されてましたよね。どうして廃業なさったんですか。
石坂:それは・・・。
三上:簡単ですよ。この街に来るお客様が少なくなった、それだけの事です。諏訪くん(と諏訪女史を促す)。
諏訪女史:はい。これで皆様にも私共がなぜこの土地を買収しようとしているのか、
この説明会によって正しく御理解頂けたものと思います。
三上:観光協会の皆さんも誤った思い込みで行動するのではなく、是非、我々に協力をお願いしますよ。
・・・ふふふ、ははは。
新庄:社長、他に何かお話される事はありますか。
三上:いや。・・・ミュージックだ!(パチン!と指を鳴らす)
阿部:・・・退出する時もBGM流すの?
新庄:それでは皆様、本日はこれで失礼させて頂きます。他県からお越しのお客様もお気を付けてお帰り下さい。
(再び派手なBGMと共に三上、諏訪女史、新庄が退場。)
石坂:皆さん、今日はわざわざお越し下さったのに、ごめんなさい!
阿部:・・・先輩。
石坂:確かに彼らの言った通り、年々みなかみ町を訪れるお客様が減っているのは事実です。
そして、レジャー施設を作る事によってお客様を呼び戻すきっかけになるのであれば、
それはひとつの解決策なのかもしれない。
阿部:そんな・・・。
石坂:でも!私はナインクルーズのやり方が正しいとは思えません!
今は何の証拠も根拠もないんですが、それを是非、皆さんのお力で見つけて頂く事は出来ませんか?
・・・よろしくお願いします(深々と礼)。
阿部:僕からも改めてお願いします!先輩を助けてやって下さい(深々と礼)。
あの。結局、今わかっている所から手がかりを探してもらうっていう風になってしまいました。
申し訳ありません(再び深々と礼)。(隣で肩を落とす石坂に向かって)大丈夫ですよ。
ここにいる皆さんは僕の目茶苦茶な呼びかけに応えて来てくれたんですから。
何とかなりますよね。ええ、何とかなります!(石坂に向かって)あ、僕もあの、頑張りますから。
石坂:(阿部に向かって)ありがとう。
(参加者に向かって)皆さんだけは頼りになります。どうぞよろしくお願いします(深々と礼)。
阿部:よろしくお願いします(深々と礼)。
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勿論、買収自体は違法な物ではありません。ですが、そのやり方が酷く乱暴な物になっております。
阿部:先輩は、いや、石坂さんやこの街の人たちは
何とかしてその証拠や、土地を買収した後の計画を掴もうとしたんですが、残念ながら出来なかったそうです。
石坂:そこで、私達はこの漠然とした不安を街の外の人にも知ってもらうのと共に、
東京にあるというその企業の調査を皆さんにお手伝いして頂こうと考えました。
阿部:僕が皆さんにDVDをお配りしたと思うのですが、それもそういう理由からです。
さすがに先輩から大量のDVDを頂いた時にはどうしようかと思っていたのですが。
石坂:(阿部光利氏をじっと見つめながら悪気もない様子で)どうして?
阿部:(石坂の悪びれない様子に圧倒されつつ)あ、いや、全然。ありがとうございます、あはは。ええと。
東京にある企業、と先輩が言ってたじゃないですか。僕も実際わからないので、会社の名前とかわかりますか?
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株式会社ナインクルーズ
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石坂:こちらは創業10年になる観光事業会社です。資料の方がこちらに・・・。(資料を探すが見つからない)
(阿部に向かって)みっちゃん、下に行って資料を。
阿部:わかりました。すみません、今、資料を取って来ます。
石坂:すみません。少しお待ち下さい。
(一度は部屋の外に出たはずの阿部が室内に戻り、後ろ手にドアを閉める)
石坂:(阿部に向かって)資料は?
阿部:・・・いや、その。
石坂:(阿部に向かって)どうしたの?みっちゃん。
阿部:いや、あの、なんか(うまく言葉にならない様子)。・・・うわっ!
(背後のドアが急に開いて、阿部が転倒。BGM「ツァラトゥストラはかく語りき」と共に、男性2人と女性が登場。)
三上:私がナインクルーズの社長、三上と申します。本日はお越し頂きありがとうございます。
おい、新庄くん。みなさんに名刺を配りなさい。
新庄:はい、かしこまりました。
阿部:なんであなたたちがここに?
三上:あれだ。君は馬鹿なのか?あれだけネットで騒げば我々だって気付くさ。それぐらいわかるよ。
石坂:みっちゃん、これ、秘密会議じゃなかったの?
阿部:いや、その・・・。
三上:あれ?そちらは、観光協会の石坂美里さん。確か年齢は、25・・・。
石坂:まだ24ですっ!
三上:失礼しました。私、ナインクルーズの三上と申します。
そして、あちらにいるのが我が社の新庄、それから諏訪です。
諏訪女史:よろしくお願いします。
三上:じゃ、諏訪くん、さっそく説明しようか。あ、観光協会の皆さんもお聞きになってはいかがですか?
諏訪女史:みなさん、こんにちは。私共ナインクルーズは、みなかみ町の皆様の御支援を頂きながら、
こちらのみなかみ駅近郊にレジャー施設を建設しようと考えております。
このレジャー施設における集客効果は、対前年度161%を見込んでおります。
新庄:つまり、私たちは不法に土地を買収しようとは考えてないんですね。
石坂:でも!田中のおじいちゃんは無理やり契約させられそうになったって言ってました!
三上:よろしいですか。我々が計画しているレジャー施設があれば、みなかみ町には再び多くの利用客がいらっしゃる。それは悪い事でしょうか。
石坂:でもっ!
三上:石坂さん、あなた確か御実家は鹿野沢で、民宿を経営されてましたよね。どうして廃業なさったんですか。
石坂:それは・・・。
三上:簡単ですよ。この街に来るお客様が少なくなった、それだけの事です。諏訪くん(と諏訪女史を促す)。
諏訪女史:はい。これで皆様にも私共がなぜこの土地を買収しようとしているのか、
この説明会によって正しく御理解頂けたものと思います。
三上:観光協会の皆さんも誤った思い込みで行動するのではなく、是非、我々に協力をお願いしますよ。
・・・ふふふ、ははは。
新庄:社長、他に何かお話される事はありますか。
三上:いや。・・・ミュージックだ!(パチン!と指を鳴らす)
阿部:・・・退出する時もBGM流すの?
新庄:それでは皆様、本日はこれで失礼させて頂きます。他県からお越しのお客様もお気を付けてお帰り下さい。
(再び派手なBGMと共に三上、諏訪女史、新庄が退場。)
石坂:皆さん、今日はわざわざお越し下さったのに、ごめんなさい!
阿部:・・・先輩。
石坂:確かに彼らの言った通り、年々みなかみ町を訪れるお客様が減っているのは事実です。
そして、レジャー施設を作る事によってお客様を呼び戻すきっかけになるのであれば、
それはひとつの解決策なのかもしれない。
阿部:そんな・・・。
石坂:でも!私はナインクルーズのやり方が正しいとは思えません!
今は何の証拠も根拠もないんですが、それを是非、皆さんのお力で見つけて頂く事は出来ませんか?
・・・よろしくお願いします(深々と礼)。
阿部:僕からも改めてお願いします!先輩を助けてやって下さい(深々と礼)。
あの。結局、今わかっている所から手がかりを探してもらうっていう風になってしまいました。
申し訳ありません(再び深々と礼)。(隣で肩を落とす石坂に向かって)大丈夫ですよ。
ここにいる皆さんは僕の目茶苦茶な呼びかけに応えて来てくれたんですから。
何とかなりますよね。ええ、何とかなります!(石坂に向かって)あ、僕もあの、頑張りますから。
石坂:(阿部に向かって)ありがとう。
(参加者に向かって)皆さんだけは頼りになります。どうぞよろしくお願いします(深々と礼)。
阿部:よろしくお願いします(深々と礼)。
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最終更新日 : -0001-11-30